六本木駅から徒歩5分、西麻布のレストランが多く立ち並ぶエリアにある蕎麦屋。スタイリッシュな建物の2階で、店内は蕎麦屋というより都会のレストランのようだ。ここで、都内有数の美味しい蕎麦が食べられる。
日本古来の在来種の蕎麦を主に使用。各産地の蕎麦の実の最適な時期を厳選し、毎日使う分のみ自家製粉している。濃厚な味わいと香りを損なわないように、在来種の蕎麦とは交雑しないというポリシーだ。せいろそば、とろろそば、鴨せいろそば、揚げもちおろしそばなどの定番メニューのほか、数量限定の粗挽きそばや玄挽きそば、5日間かけて炊いたにしんを使ったにしんそばなど様々な蕎麦を試したくなる。
飲み物もメニューだけ見ると、蕎麦屋なのかと疑うほど種類が多い。すべて日本ソムリエ協会副会長の君嶋哲至氏により厳選されたお酒だ。華やかな香りをもち、やや辛口淡麗の四季桜黄ぶな、山田錦の旨みを感じ、程よい酸味が効いた食中酒向けの純米酒の福田、口当たり優しく穏やかな香りのある佐久乃花、果実感の強く上品な甘みを持つモダン仙禽といった珍しい日本酒が飲めるのは非常に嬉しい。
焼酎も蕎麦に合うものを３種類厳選。ふくよかな甘みとコクがウリの白麴旭萬年(芋/宮崎)、喉を通り過ぎた後に、仄かなそばの香りがスッと鼻に抜けていく佐久乃花(そば/長野)、際立つ麦の香ばしさと熟成した穏やかな風味が調和した麦麦旭万年(麦/宮崎)である。そして、こだわりぬいたワインもぜひ試したい。ブルゴーニュの中でも隠れた銘醸で作られるワイン、ジヴリ ルージュや熟した洋梨や白桃などの豊満な果実の香りが広がるリースリング、日本が世界に誇る葡萄品種である甲州種を100%用いた国産ワイン、アルガブランカ クラレーザなどだ。
その他にも、凝縮された果実の香りにナッツやイチジク、ドライフルーツの香りがするシャンパーニュや冷たいそば茶なども良い。

蕎麦、飲み物、雰囲気、接客、どれを取っても申し分ないプロフェッショナルなお店。蕎麦への情熱を感じに訪れてみては。