JR亀有駅から徒歩７分、江北橋通り（旧水戸街道）にある蕎麦屋。
瓦をイメージしたような軒に自然の木を門の柱に使ったような古風な店構えは人目につく。暖簾をくぐると大きめの木を基調としたとても温かみのある店内が広がる。
亀有で生まれ育ち、長年蕎麦職人として経験を積んできた大将は「蕎麦こそ江戸文化の粋」と語る。電動は熱で香りを損なうと、石臼を使うのは昔からのこだわりだ。その粉で打つ二八の田舎蕎麦は一日限定20食。ポタージュや蕎麦がきの一歩手前と評される蕎麦湯はとろとろで、まるで噛まないお蕎麦のよう。塩を振りかけると蕎麦の香りがさらに増す。つゆを加えれば、つゆの旨味がよりはっきりする。複雑な変化に驚くばかりだ。
自家製にしんや鴨焼き、天ぷらなどの一品と合わせたいのは、やはり日本酒である。富乃宝山、泰明、その他の冷酒は全国の地酒を用意。焼酎や泡盛、ビール、ソフトドリンクもあり、飲み物にも困らない。
お昼から蕎麦前を楽しむお客さんも多く、蕎麦をとことん味わい尽くせる。蕎麦好きにはたまらないだろう。