仲間や家族と気軽に楽しめるビストロで本場の味を提供したい、というシェフの想いが伝わる、人形町のビストロ。一枚板風のカウンター席のみの店内では、にこにこと物腰の柔らかいシェフがひとりで１０席を切り盛りする。
予算に沿ったコースでもアラカルトでも、並べられる料理はどれもフランス現地のビストロと同じくボリュームがある。日本人向けのアレンジはせず本場と同じ味の料理で、何よりコストパフォーマンスが良い。山積みの生ハムに驚き、シャルキュトリー盛り合わせはブーダンノワールを始め、豚肉のリエットや白レバーのムースとどれをとっても濃厚でとろける味わいが堪らない。
ドリンクは豊富なワインが取り揃えられたワインセラーから、好みのボトルを選んでいただくセルフスタイル。もちろんグラスで頼むこともできる。赤ワイン、白ワイン、シャンパンなどすべてシェフに任せてみるのも良いだろう。果実味が長く続く、繊細な香りの“Frédéric Magnien Bourgogne Pinot Noir”。シェフの好きなサッポロラガービールも、クラシカルなフレンチに合う。
シェフのつくる料理を待ちながら、時間を気にせずゆっくりと会話を楽しむ。気負わずに食事の時間を楽しめるビストロだ。