お役立ちコラム

蕎麦と酒

カテゴリ:コラム 投稿日 2021/09/24

蕎麦といったら日本酒。


蕎麦と日本酒は日本の代表的な食文化のひとつと言えるであろう。


 


日本酒を飲む際には、銘柄ももちろん重要だが温度もその味に大きく影響してくる。


日本酒は冷やして飲むことできりっと爽やかな味わいになり、すっきりとした清涼感がでる。


温度別に名称が細かく決まっており5℃は雪冷え、10℃は花冷え、15℃は涼冷えと言われる。


一般に冷やと言われる常温は20℃前後。冷やして飲むときよりも香りが立ち、口当たりもまろやかに。日本酒の個性を捉えやすい為、テイスティングの際も約15℃の温度で行うことが多い。


温めて飲む時はほんのり香りが引き立つ30℃の日向燗、味にふくらみがでて米や麹の香りがする35℃の人肌燗、さらに香りがよく出る40℃のぬる燗。


熱めで飲む時は引き締まった香りを感じる45℃の上燗、キレが良く香りがシャープになる50℃の熱燗、シャープな香りでより辛口になる55~60℃が飛び切り燗。


温めることで米の存在感を引き出すことができ、味わいはよりふくよかで香りも豊かに。冷やして飲むときよりも体温に近い温度になるため身体に吸収されやすく、酔いがまわりやすいとも言われている。飲み過ぎには注意。


 


今回は蕎麦と日本酒のマリアージュを楽しめる店を紹介していこう。


 


※新型コロナウイルスの影響により、営業時間・定休日が記載と異なる場合がございます。ご来店時は事前に店舗にご確認ください。


 


 


【 東京 土山人】



閑静な目黒川沿いにあり池尻大橋駅より徒歩約8分、中目黒駅より徒歩約12分ほど。


車でお邪魔する際は駐車場はないが近くにコインパーキングがある。


店は地下にある為、通り過ぎてしまわないように注意が必要だ。


看板が出ている階段を覗き込むと順番を待つ人たちが。


時間帯によっては行列覚悟でいく必要がある。


 


店内は一般的なそば屋のイメージとは違い、モダンでスタイリッシュな空間。


ソファ席があったり個室があったり、隠れ家のような雰囲気を持ち合わせている。


地下にありながら窓の外には中庭が広がっており、そこから入る日差しが心地いい。


 


こちらの蕎麦は、農家から直接取り寄せた玄蕎麦を丁寧に泥などを取り除いた後、きれいに磨き粒を揃えて皮をむき、石臼にかけて仕上げている。


蕎麦の実は挽いて粉にした瞬間から劣化が始まる為、厳選された蕎麦の実をその日使うものだけ挽いて使用している。


細挽き・粗挽き・太切りの3種類の蕎麦を打ち分け、それぞれに応じた厚みや幅を微妙に変えながら打ち分けている。


店名はオーナーの旧知の陶芸家の陶号を譲り受けたもの。


食器類の大半はその作品を使用しているとのこと。


たしかにどの器も美しく、食事をよりわくわくするものに格上げしている。


 


看板メニューのすだち蕎麦をはじめ、一品料理などの酒肴、酒も充実させている。


すだち蕎麦はつゆのしっかりとした旨味と、すだちの酸味との一体感が清涼感を生んでいる。特に夏になると食べたくなる味。


他にも御前コースや、細打ちせいろ、粗挽き田舎、辛味大根おろしやからすみそばなどもある。


すりおろした蓮根を揚げたもちもち食感の蓮根まんじゅうや関西風だし味か関東風甘口から選べるだし巻き玉子などアラカルトも充実。


 


そんな食事に合わせて広島 宝剣酒造の宝剣 純米超辛口を。


豊潤でふくらみのある香りと軟水の宝剣名水による柔らかな口当たりで、米の甘みをほどよく感じる。


ただの辛口ではなく甘みや旨みもあり、それらが見事に調和して後味はすっきり。


食との相性抜群の完成度の高い逸品。


 


モダンな蕎麦屋に行きたいなら目黒川沿いの土山人へ。


 


 


東京 土山人


住所:〒153-0042 東京都目黒区青葉台3-19-8


電話番号:03-6427-7759


営業時間:ランチ 11:30~15:00


     ディナー 18:00~23:00 ※夜のみ予約可


   月曜定休


 


 


【 九頭龍 本店】



神楽坂にある福井の郷土料理とおろしそばが名物の九頭龍。


神楽坂にもう1店舗、田町にも店舗を構えている。


そばも福井県産のものを使用し、福井をたっぷりと感じられる店。


 


定番は福井の郷土そばにたっぷりの大根おろしを添えた越前おろし蕎麦。


他にも福井名物竹田の油揚げを使ったきつね蕎麦、福井名物昇竜舞茸をたっぷり使った薫り高い昇竜舞茸蕎麦など。


アラカルトにも福井の郷土料理が多く、へしこなどの福井の珍味盛合せや活きたままのセイコ蟹を福井の地酒たっぷりの特製漬け汁に漬け込んだオリジナルの珍味も。


コースにもこれらの料理が盛り込まれ、酒好きにはたまらない内容となっている。


ランチには蕎麦とセットでソースカツ重や、海鮮重、海老天重を選べ、ボリュームたっぷり。


 


ここでは、もちろん福井の黒龍 純米吟醸を。


黒龍酒造が造り出す深い旨みのある純⽶吟醸酒で、福井県産五百万⽯が持つ⽶本来の旨みと爽やかな飲み⼼地が特徴。どっしりとした⾹りと、粘性を帯びたボディは豊かでバランスが良い。


ほのかな苦味が味を締めている。


 


他にも福井の地酒を多く揃えている為、福井に行かずとも福井の味を堪能出来る。


 


 


九頭龍 本店


住所:東京都新宿区神楽坂3-3


電話番号:03-6228-1886


営業時間:月~金 ランチ 11:30~14:30


         ディナー 17:30~23:00


     土 12:00~23:00


     日・祝 12:00~23:00


 


 


【 木挽町 湯津上屋】



銀座一丁目の路地にそっと佇む蕎麦の名店で、裏道にありながら趣のある佇まい。


 


銀座蕎麦屋の代表格ともいえるこちらは店主一人で切り盛りしている。


店内は余計な音はなくとても静か。


店主の作業音が響きわたる空間は、良い意味での緊張感とほっと一息つける落ち着く空気感。


銀座にいることを忘れてしまいそうな、店全体が別世界にあるような隠れ家的なお店。


 


店主一人で切り盛りしている為、入口には”お時間のないお客様ご遠慮願います”という貼り紙が。


時間には余裕を持っていくことをおすすめする。


メニューにもかき揚げと卵焼きは時間を頂くものとして載っているので注文する際はのんびりとした心構えで。


 


手書きのメニューがなんとも良い味を出していて、蕎麦屋の卵焼きやそばどうふをつまみとして頂ける。


蕎麦は昔ながらの辛口のつゆと喉越しの良い蕎麦で、特に冷かけすだちはぎりぎりまで薄くスライスしたすだちと清涼感のある汁が最高。


やはり食欲が落ちる夏にぴったりで、夏らしい味わいを堪能出来る。


 


飲み物は御酒とビールとなんともシンプル。


通常のビールより濃厚でプレミアム感のあるエビスビールが店の雰囲気にぴったり。


昼時は満席、遅い時間に行くと蕎麦が売り切れになることも稀ではない為、早めの来店が確実。


コスパ良く美味しい蕎麦を食べたいなら銀座へ。


 


 


木挽町 湯津上屋


住所:東京都中央区銀座1-22-14


電話番号:03-3567-0838


営業時間:平日 ランチ 11:30~14:00


        ディナー 17:00~19:00


     土日 11:30~14:00

友だち追加
友だち追加

その他の記事を見る